小児血液・がん専門医研修プログラムのご案内

京都府立医科大学附属病院は、日本小児血液・がん学会認定研修施設として、小児がん・血液疾患に関わる専門医の育成に力を入れています。本プログラムでは、最新の医療知識・診療技術・チーム医療の実践力を備えた小児がん専門医を育成し、将来の小児医療を担う人材を支援します。

当院での小児血液・がん専門医研修プログラムの概要

プログラム概要

研修施設名 京都府立医科大学附属病院 小児科
認定 日本小児血液・がん学会 小児血液・がん専門医研修施設
対象 小児血液・がん専門医を目指す若手小児科医
研修期間 原則36か月(3年間)
指導責任者 家原 知子 教授

研修の目的

  • 小児血液疾患および小児がんに関する体系的な知識と実践的なスキルを習得する
  • 患児と家族に質の高い医療と包括的ケアを提供できる医師を育成する
  • チーム医療・緩和ケア・長期フォローアップなどの総合的視点を持った専門医を育てる

研修内容の特徴

幅広い疾患の診療経験

以下の疾患について、初診・再発・終末期まで多様なステージでの診療を経験します。

  • 造血器腫瘍(ALL、AML、悪性リンパ腫など)
  • 固形腫瘍(神経芽腫、腎芽腫、骨肉腫、脳腫瘍など)
  • 非腫瘍性血液疾患(溶血性貧血、血小板減少症、凝固障害など)

造血幹細胞移植の実践

  • 同種・自家移植の計画・前処置・管理・合併症対応をチームで学ぶ
  • 骨髄採取、細胞処理、凍結保存のプロセスも実地で経験

緩和ケアと長期フォローアップ

終末期医療のあり方や晩期合併症への対応など、小児がんならではの視点も重視

臨床研究と学術活動の参加

  • 倫理審査を通過した臨床研究への参画(説明・同意・データ収集・評価など)
  • 学会発表・論文執筆によるアカデミックな実績作り

必須経験症例(15例以上)

造血器腫瘍(3例)

急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、悪性リンパ腫など

固形腫瘍(3例)

神経芽腫、肝芽腫、腎芽腫、脳腫瘍、横紋筋肉腫など

非腫瘍性血液疾患(3例)

赤血球系疾患、白血球系疾患、血小板異常、凝固障害など

造血幹細胞移植(1例)

同種または自家移植を1例以上経験

※全体で15例以上を、症例票に記載し提出する必要があります

指導体制・専門スタッフ

多職種・多診療科が連携するチーム医療体制のもと、経験豊富な専門医が指導にあたります。

  • 小児科(血液・腫瘍・移植指導医・認定医)
  • 小児外科
  • 放射線治療科・診断科
  • 病理診断科
  • 緩和医療、精神科、栄養管理、臨床心理、ソーシャルワーク等の支援スタッフ

卒後に取得可能な資格

研修修了時には、以下の資格取得に必要な条件を満たすことが可能です。

  • 日本小児科学会 小児科専門医
  • 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医 または 日本血液学会 血液専門医
  • 日本小児血液・がん学会 小児血液・がん専門医(受験資格)

研修スケジュール(週次・月例)

月曜日 症例カンファレンス(12:30〜13:30)
火曜日 抄読会(第3火曜 12:00〜13:00)
小児症例カンファレンス(13:30〜14:15)
教授回診(14:15〜15:30)
水曜日 固形腫瘍外来(13:30〜17:00)
血液外来(13:30〜17:00)
外来化学療法(13:00〜17:00)
木曜日 固形腫瘍外来(13:30〜17:00)
血液外来(13:30〜17:00)
金曜日 リサーチカンファレンス(第3金曜 8:00〜)
抄読会(第1金曜 12:00〜)
入院腫瘍患者カンファ(13:30〜)
入退院カンファレンス(16:00〜17:00)

定例会議

  • Tumor Board(小児科+小児外科+放射線科+病理):随時開催
  • 造血幹細胞移植症例カンファ(京都市立病院・舞鶴医療センターと連携):3か月毎(土曜)
  • 陽子線カンファレンス(小児科+小児外科+整形外科+放射線科):第3金曜日

研修評価とサポート

  • 半年ごとの進捗確認面談
  • 指導医によるレポート添削・個別フィードバック
  • 経験症例、学会参加、研究発表など多角的な評価
  • 専門医取得までの個別サポート体制

当院の実績

当院では、3年間で造血器腫瘍:約30例、固形腫瘍:約50例(悪性、良性含む)、造血幹細胞移植:約20例(同種、自家含む)、終末期医療:10〜15例の実績があります。

本プログラムに毎年3名程度を受け入れており、充実した症例経験が可能です。